外国為替市場とは何? FXで24時間取引ができる理由と世界三大市場

FXでは、外国為替市場と呼ばれる2種類の通貨を交換する取引市場で行われます。

外国為替市場に関しては、テレビニュースの経済情報などでも報道されることがあり、詳しく知らなくとも聞いたことがある人は多いはずです。

 

この外国為替市場は世界中に存在していますが、日本では「東京外国為替市場」があります。

そして、米国には「ニューヨーク市場」、イギリスの「ロンドン市場」の3つが世界三大市場とFXでは呼ばれています。しかし、この外貨市場では、誰がいつ取引をしているのでしょうか?また、世界三大市場以外にも市場はあるのか?

本日の記事では、FXで24時間取引ができる理由と三大市場における特徴について解説していきたいと思います。

 

外国為替市場とは?

外国為替市場とは、そもそも日本円を米ドルや豪ドル、ユーロやポンドといった外国の通貨と交換する取引が行われています。

 

これらの通貨と交換できるのは、日本円だけではなく円を含まないユーロやスイスフランなどの通貨とも交換が可能になっています。この点に関してはFXを既に行っている人ならご存知の人も多いでしょう。

 

そして、この外国為替市場で変動している各通貨の価格は、それぞれの国の経済状況や政治状況、金利や貿易収支などの様々な要因で日々変動しています。

 

例えばですが、テレビでもよく耳にすることが多い「円高・ドル安」という言葉は、ドルに比べて円の価値が高くということになります。しかし、同じ円高でも、円が多く買われることで円高になったのか?ドルが売られて相対的に円の価値が上がったのか?といった、市場における投資家の売買行動によってもFXでは分析や中長期の戦略を考えることができます。

 

為替取引で発生する損益はFXだけではない

為替市場の知識がない人やFXの経験がない人からすれば、為替の価格が変動するのは無関係のように思えます。確かに日本で生活している限りは、円以外の通貨を使用する機会はないでしょう。

 

ただ、海外へ旅行する場合はどうでしょうか。

クレジットカードなどのキャッシュレス払いをしない限りは、現地の通貨で支払うことになるはずです。

そこで海外旅行に行く際に観光客が行うのが「両替」です。「両替」によって、私達が旅行に行く場合には必ず為替市場による変動の影響を受けます。

空港にある両替機を使って旅行先の国の通貨と日本の円を交換した経験が、海外旅行にいった事がある人ならあるはずです。

 

例えば、海外旅行出発前に手持ちの10万円をドルに両替(ドル買)したとします。為替レートが1ドル=115円だとすれば、869.56ドルをもらいます。

 

帰国して869.56ドルを再び日本円に両替(円買)したところ、円高が進み1ドル=110円になっていました。この場合、手にする日本円は「110円×869.56ドル=95,651円」になります。
旅行前には10万円あった手持ち金が4,349円減っています。

逆に、帰国後に円安が進み1ドル=120円になった場合には「120円×869.56ドル=104,347円」となり、旅行前に10万円だった手持ち金は、4,347円増える結果になります。

 

さらにここに手数料が加算されるので、さらに多く支払うことになりますが、円相場が動くことによってお金の交換に差が生じるのが分かるはずです。FXを始める際には、このような為替相場の動きを単中長期で把握しながら売買していきます。

 

インターネットで繋がる世界中の外貨交換「外国為替市場」の1日

外国為替市場の取引の場となっているのが外国為替市場です。市場というと大きな建物をイメージするかもしれませんが、東京証券取引所のように建物があるわけではなく、世界各国が24時間ネットワークを通じて構成されているのが為替市場です。

 

つまり、具体的な建物があってそこで取引をしているのではなく、市場参加者が大きなネットワーク市場を通じて24時間取引しているということです。月曜日の朝にはニュージーランドのウェリントン市場で取引が始まり、次に東京市場が始まります。

すると、取引の中心はアジアに移り、東京時間の17時からはロンドン市場が開幕し、日本時間の22時にニューヨーク市場が始まります。

 

そして、その翌朝には再度ウェリントン市場が始まるといった1日のサイクルで外国為替市場が動いており、それぞれの市場開始の時間は異なりますが、世界中で取引している市場があるためFXでは24時間取引が行なえるといったわけです。

 

もちろん、FXでは「東京」「ロンドン」「ニューヨーク」の3つの市場にも多くありますが、この3つほど取引が活発に行われることがなく、最も取引量が多い市これからの時間帯を世界三大市場として呼ばれるようになっています。

 

それでは、次は世界三大市場の特徴を紹介したいと思います。

 

世界三大市場

外国為替市場では、世界中の国が常に取引しているため24時間値動きが発生し、取引を行うことができます。そのため、多く市場がありますが、その中でも最も取引が活発な市場を世界三大市場と呼ばれています。

  1. 東京市場
  2. ロンドン市場
  3. NY市場

これらの三大市場は、それぞれ時間が異なりますが、市場が開くことで独特な動きを見せることもありますので、ぜひ時間帯と特徴を把握しておきましょう。

 

東京市場

海外FX市場の1日はオセアニアで始まりますが、オセアニア市場での取引は少なく、実質的に東京市場が海外FXの開始になります。

一般的に東京市場では、朝の9時〜17時の取引時間を指しています。

 

東京市場では、ロンドンやニューヨーク市場と比べると値動きがゆるやかな傾向が多く、初心者には取引しやすい市場と考えられます。ただ、緩やかな東京市場でも、9時55分にはメガバンクなどの金融機関が発表する外国為替の基準レートで「仲値」に注意する必要があります。

 

この「仲値」を基準として、輸出入に関する企業は外国為替を売買するので、銀行は企業から外貨購入の要望に応じて為替市場で円を売って基軸通貨でるドルを買い集めるため、仲値が発表される9時55分には円安ドル高になる傾向があります。

 

ロンドン市場

ロンドン市場は、16時〜24時の時間帯を指しており、欧米各都市や中東市場、さらにニューヨーク市場が開く時間と重なるため、世界中の金融機関やヘッジファンドの参入で活発に取引が行われます。

そのため、ロンドン市場はFXにおいて最大の取引高になり、個人投資家や金融機関、ヘッジファンドなど合わせ値動きが非常に活発な傾向があります。FX初心者には適さない時間帯ではありますが、サラリーマンなど日中働いているひとからすれば、この時間帯に取引することが多くなると思いますので注意しましょう。

 

ニューヨーク市場

ニューヨーク市場は22時〜6時の時間帯を指します。

取引が開始してからはロンドン市場と重なっている影響も合わせ、米国の経済指標が発表されるため三大市場の中でも最も活発な取引になります。

 

FXでは最も重要視されている市場になり、午前中に発表される経済指標も多いことから日本時間の21時〜24時までの時間帯では活発に取引が行われる傾向になります。この時間帯に発生する値動きから、トレンドが形成されやすく、ニューヨーク市場の午後になると相場も落ち着くことが多くなるので、しっかりと考えて戦略を絞っていきましょう。

 

24時間取引ができるFXでは、時間帯でトレードスタイルを決められる

FXではこのような環境なため、24時間いつでも取引を行うことができます。仕事で昼間は働いている人からすると、非常にやりやすい環境になりますが、多くの人が外国為替市場に参入するので、取引をする時間帯によって注意して分析を行いましょう。

 

そして、言い方を変えれば自身で取引出来る時間帯を選択し、トレードスタイルを決められるということでもあります。スキャルピングやデイトレード、スイングトレードなど色々なトレードスタイルがありますが、こういった市場ごとの値動きの特徴も抑えながら売買をしていきましょう。

 

FXでの取引は、時間や期間を自由に自分で決めることができるので、独自の投資スタイルを確率することもできるはずです。

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