エリオット波動論の基本で分かるトレンドが継続する可能性

今回紹介するのは、世界中に多くの信奉者がいる相場分析方法になる「エリオット波動論」です。

このエリオット波動論は、米国で活躍した株式アナリストのラルフ・ネルソン・エリットが編み出し、戦後60年代になって再評価されたことで投資家から注目を集めることになりました。

 

その理論は相場の値動きだけではなく、1000年単位の歴史の周期まで視野に入れられている壮大な理論です。

株式取引ではもちろん、為替市場であるFXでもかなり相場の分析に使うことができるので、この機会にぜひエリオット波動論を習得しましょう。

 

 

エリオット波動論に基本

エリオット波動論を一言でいうと「相場にはサイクルがあり、値動きには一定のリズムがある」ということです。

 

値動きが一直線に進むのではなく、買われたり売られたりの連続でジグザグに進んでいくことは誰でも理解できるはずです。

エリオット波動論は、この細かい値動きのなかで「上昇から下降」の波が一定の規則を持って何度も出現することが分かっています。そして、これが「上昇5波・下降3波」というエリオット波動の根幹をなす値動きの1つの周期を形成するという考え方です。

 

つまり、上昇相場では「上昇→下降→上昇→下降→上昇」という5つの連続した波動から成り立つこちらは推進波と呼ばれ、その後に「下降→上昇→下降」という3つの波動によって下降調整相場が続くというものです。こちらの3つの連続した波動は修正波と呼ばれてトレンド最中のの第2波動と第4波動で確認されます。

 

値動きで分かる5つの波動の特徴

上昇と下降を繰り返し、上昇の場合は5つの波動がエリオット波動論では存在していますが、この値動きには特徴があり、現在どのような状況(大何波」なのか?という部分から相場の分析を行う事が可能です。

今上昇では「上昇→下降→上昇→下降→上昇」の5波動になりますが、5つ波動の特徴から今が何波動になるのかを知り、売買のヒントにしましょう。

第1波動

この第一波では、じわじわとした値動きが発生し、徐々に値動きの方向(トレンド)が明白になってきます。

トレンドの起点にもなるポイントが明確になりますが、ここで売買できるのは機関投資家か大口の投資家になるので基本的に素人だけではなく、上級者であろうと意図して入ることはできません。

ただ、この第一波を確認することができれば、トレンドの初動を見つけることになるので今後の売買が有利になることは言うまでもありません。

第2波動

第2波の大半を打つ消す反対方向の大きな逆行です。

売買高が低下することで収束するこの値動きでは、トレンドの押し目に当たる部分になりますが、この部分では慣れた上級者が買いを入れることが多い売買ポイントであり、あなたが目指すべきトレンド発生時の売買タイミングでもあります。

第3波動

第3波動は、他の波動のなかでも最も特徴的といえるかもしれません。

なぜかというと、5つの波動のなかで最も強い勢いを見せるためです。

他の波動に比べると大きく伸びる値動きから、1番利益が伸びやすいトレンドの動きであり、逆にいえば1番値動きが少ない場合は第3波動ではないと判断することもできます。

第4波動

第4波動では、乱高下続く複雑値動きで高値の持ち合いに近い状態です。

つまりトレンド終焉間近の可能性が高く、機関投資家や大口投資家は利益を半分確定したのち、ここにきてトレンドの確定をハッキリと確信した初心者が参入を始めます。

第5波動

第5波動ではトレンドの最高値を作る値動きで、一時的にですがかなりの勢いを持って急騰することが多くなっています。

基本的に初心者の多くは「まだ上がる」と誤解して買い増したり、そのまま値動きを様子見するため、機関投資家や大口投資家の大量な売りによって利益を持っていかれる形になります。

また、下降トレンドの第1波動に当たる部分でもあります。

 

エリオット波動論の3つの原則

エリオット波動論の5つの波動では3つの原則があります。

この3つの原則は、エリオット波動となるための条件と見ることができ、推進5波で確認できます。

 

原則1「波動3が波動1・波動3・波動5の上昇の中で一番短くなることはない」

原則の1つ目は波動論における第3波動では、推進波のなかでも最も大きい上昇(下降)をするということです。

つまり、トレンドの中間にあたる分析で第1波動と第5波動に当たる部分が第3波動よりも短い場合には、まだ第3波動の途中の可能性、あるいは第1波動の可能性があると考えておきましょう。

原則2「波動2が波動1のスタート地点を下回ることはない」

これはトレンドの定義にもあてはまるかもしれませんが、エリオット波動論ではトレンドの第1波動の始点よりも第波動が下回ることはありません。

もしも下回ることがある場合には、第2波動や第4波動のさらに小さい波動内の可能性があります。

原則3「波動4が波動1の高値を割り込むことはない」

第4波動はトレンドが終わることが近いため、本当に第4波動であれば第4波動が第1波動の高値を下回ることはありません。

第4波動が第1波動の高値を下回る場合には、第2波動か第4波動の小さい波動内の動きの可能性があります。

 

この3つの原則がエリオット波動論で確認できた場合には、修正3波動の動きが予測しやすくなりますが、「3つの波動が確認できたからといって現在の相場はエリオット波動論でいうこの部分になる」という理由ではないので注意しておきましょう。

あくまでも3つの条件が揃ったらエリオット波動の理論を適応しやすいということです。

必ずこうなるという法則があれば、ヘッジファンドが吸う千億円という膨大な金額を投入した際には崩れてしまいますので、あくまでもこの3原則はエリオット波動論に該当するパターンを見つけるための手段だということを考慮にいれておきましょう。

 

エリオット波動論を深く理解したい人は

ラルフ・ネルソン・エリットが考案したエリオット波動論は、膨大な研究データと検証によって発案された理論ですが、都市伝説的なものだと否定する人も少なくありません。

ただ、膨大な検証のすえ生まれた理論であり、今回紹介したエリオット波動論をより深く理解したいという人は一度参考所などの購入をオススメします。

『エリオット波動入門―相場の未来から投資家心理までわかる』では、かなり深く、細かくエリオット波動論の事が書かれており、相場分析に役立てることができます。ただ、エリオット波動は上位足を含めて様々な細かい動きから形成、成り立っているため、他の時間足のトレンドを把握しながら分析を行う必要があります。

 

時間足が短い取引をメインにしている人は、当サイトでも紹介している上位足のトレンドを見ることができる「Zone」や「ZoneTrade」と合わせて使うことで発見しやすくなります。

難しい理論ですが、基本をさえおさえながら分析することでトレンドの継続や転換、そして売買タイミングをみつけることが可能です。ぜひ相場分析にエリオット波動論を取り入れて活用してみましょう。

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