FX未経験の初心者が最低限知っておきたい7つの「経済指標」

為替レートの動きを予測し、予測通り動けば大きな利益を得ることができるFX。

世界中の経済状況を覗き見ることができるこの市場は、個人投資家だけではなく、ディーラーや経済指標といった様々な要因で価格が形成されています。

 

このような話を聞くと難しく感じてしまいますが、意外と利益を出している人は多くいます。

そして、世界中の経済状況によって変化する為替市場を舞台としているFXでは、経済の流れを観察して動きを機敏に察知することが何よりも大切と言ってもいいかもしれません。

 

こういった経済要因や要人発言などから値動きを予測・分析することをファンダメンタルズ分析といいます。

経済要因と聞ければ、政治や難しい統計が思い浮かぶ人も少なくなく、難しそうなイメージからファンダメンタルズ分析に全く手をつけない人が多くいます。

 

特にFXを初めたばかりの初心者であれば、ファンダメンタルズ分析の重要性理解していない人すら珍しくありません。そして、ファンダメンタルズ分析、つまり経済の流れから値動きを察知するうえで欠かせないのが各種の経済指標です。

 

今回の記事では、ファンダメンタルズ分析をするうえで欠かすことができない経済指標について、初心者が最低限押さえておきたいポイントをお伝えしたいと思います。

利益を出すために経済指標の全てを理解する必要はありませんが、それでも損失を抑えて値動きの方向性を掴むために重要な経済指標は理解を深めておきましょう。

 

【こんな人におすすめ!】
・ファンダメンタルズ分析が分からない
・重要な経済指標だけ知っておきたい
・経済指標を理解して取引を有利に進めたい

 

FXにおける「経済指標」とは?

経済指標とは、一言でいえばその国の経済状況を表す結果であり、雇用や貿易、物価、金利といった経済の構成要素の状況を数値化したものになります。

 

為替レートは様々な要因が絡み合って決まりますが、その要因の中で最も大事なのか私達日本の経済や世界経済の動向です。

 

経済動向の状態を測る体温計ともいわれる経済指標ですが、色々な国で毎日経済指標が発表されています。

全て確認するには膨大な情報になるため、為替市場に参加している人が注目している一部の経済指標だけ見るようにしましょう。

取引対象の通貨以外まで見ていては、相場の流れを誤って読むことにもなりかねません。なので、7つの重要な経済指標をまずは抑えておくようにしてください。

 

米国雇用統計

世界経済の中心でもあるアメリカの経済指標は、米国労働省が発表する雇用状況に関する指標になります。

基本的に毎月第一金曜日に現地時刻8時30分(日本だと21時30分、冬時間では22時30分)に発表されます。

 

アメリカの失業率・非農業部門就業者数・週労働時間・平均時給・労働参加率など10数項目の指標から成り立っています。

 

なかでも非農業者部門就業者数は世界でも最も注目される経済指標(農業部門は季節により労働時間や収穫量で雇用数が変化しやすいため除かれる)なので、見逃すと痛い目に合うことになります。

 

この発表がある前後の時間では、為替レートが大きく動くことが多く、特に発表後は一瞬で値動きが急騰急落します。中長期な相場の転換点になることもあるため、短期の投資家も長期の投資家も目が話せない最も重要な経済指標の1つです。

 

FOMC

FOMCとは、米国の金融政策が決定される機関です。

日本で言う日銀のような機関になりますが、FOMCは現在の経況判断と政策金利の誘導目標などが議論され、発表されるので注目が集まります。

 

金利の発表など、長期的に大きく経済状況を左右するので経済指標の中では米雇用統計に匹敵する大きな経済指標ともいえます。

FRBの理事7名とニューヨーク連邦銀行総裁を含む地区連邦銀行総裁5名から構成され、原則として年に8回開催されるので、取引時間が長いトレードが要チェックになります。しかし、発表される時間は日本では深夜の時間になるので、リアルタイムで確認する人は少ない傾向にあります。

 

GDP(国内総生産)

GDPは日本のニュースでも報告されることがある指標で、もしかしたら聞いたことがあるという人もいるかもしれません。

 

GDPは国内で一定期間内に生み出された付加価値の総額のことになります。

マーケットではGDPの絶対値よりも成長率の方が景気判断の指標には役立つといわれているので、人によって確認項目は変化するかもしれません。

 

速報値と確定値が発表され、事前の予測されている速報値と大きく乖離していた場合や確定値と速報値と異なった結果の場合には値動きが大きく動くこともあるので毎月忘れずに確認しましょう。

 

小売売上高

小売売上高は、国内の小売業やサービス業の売上金額を合計した数値です。

その国の個人消費動向を示す指標であり、GDPのなかで個人消費を占める割合は6〜7割といわれているので、経済状況を反映しやすい指標とも考えることができます。

 

天候や季節によって差が生じる経済指標で、1月に発表される場合には12月のクリスマス商戦の結果が発表されるので特に注目が集まります。

 

鉱工業生産

鉱工業生産指数については、機械・電気機器・自動車・食料品・鉄鋼といった鉄鋼業品の生産金額を過去の基準年を100として数値化したものです。

 

鉄鋼業生産部門の企業の活動状況を知ることができる指標になるので、GDPと大きな関係があります。

GDPを予測に役立つ指標といえるので、毎月の指標チェックとしては欠かさずに見ることをオススメします。

 

各種景況感指数

景況感指数は、経済の景気や今後についての見通しを消費者やアナリストに対してアンケート調査し、結果を数値化したデータになります。

 

米国のISM製造業景況感指数はISM(供給管理協会)によるアンケート結果で、製造業の購買担当役員が5項目(新規受注、生産、雇用、入荷遅延、在庫)について「良くなっている」「同じ」「悪くなっている」の選択肢から回答した結果を点数化しています。

毎月第1営業日に発表されるので、景気の先行指標として多くの人の注目されます。

米国では、ISM非製造業景況感指数、民間調査機関のカンファレンス・ボード発表の消費者信頼感指数、ミシガン大学のサーベイ・リサーチ・センター発表のミシガン大消費者信頼感指数も注目されますが、この経済指標についてはある程度ファンダメンタルズ分析について余裕が出てきたら確認する程度で充分です。

 

ただ、数値だけではなく、実際の様子・体感・見通しに関してのリアルな声だけあって、注目する投資家は少なくありません。

 

ADP雇用統計

ADP雇用統計は、米国の大手給与計算代行業者であるADP(Automatic Data Processingの略)が自社の顧客データ(約50万社)を元に発表する月ごとの雇用者数の増減を表す指標になっています。

 

労働省による雇用統計の非農業部門雇用者数と強い相関があり、雇用統計の2日前に発表されることから雇用統計の先行指標として予測に役立つため、米雇用統計を予測するためのは必要不可欠な指標になります。

 

7つの経済指標で最低限のファンダメンタルズ分析

経済指標は多くありますが、7つにまで絞れば頻繁に確認する必要はありませんし、ある程度の予測は可能になります。また、月に1度の指標や数ヶ月に1度の指標とある程度の期間空くため、テクニカル分析のような値動きから予測も合わせて行いやすいはずです。

 

また、慣れてくれば確認項目もある程度決まってくるため、スムーズに分析もできるようになります。

色々な国の経済指標がありますが、対象通貨の指標を含め、今回お伝えした世界的に影響が強い経済指標を抑えておくことで、短期的にも長期的に値動きのトレンドや転換点を見つけることが可能です。

 

難しい印象のある経済指標ですが、まずは分かりやすく、重要なポイントだけ抑えて少しずつ経済指標から経済の流れ、相場の流れを読んで利益を出せるようになりましょう。

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