オシレーター系特有の「2つの逆行現象」から見るトレンドの転換点
FXでは将来の値動きを予測するために様々なテクニカル指標が使用されます。
そのなかではトレンド系とオシレーター系の大まかに2つに分類できる指標がありますが、オシレーター系の指標は買いや売りといった勢力を表すため独特な動きを見せます。
その動きの1つで売買サインと呼ばれているのが「ダイバージェンス」と「コンバージェンス」になります。
「ダイバージェンス」と「コンバージェンス」の2つを混合して考えてしまう人が多くいますが、この2つの特徴を抑えておくことで、相場の反転の兆しをいち早く見抜くことが可能となります。
今回は、この2つの逆行現象と呼ばれるオシレーター系特有の特徴をご紹介していきます。
【こんな人にオススメ!】
・オシレーター系を使ったことがない
・RSIやMACDをもっと有効活用したい
・トレンドの転換を見つけられるようになりたい
Contents
相場の高値圏で出現することが多い「ダイバージェンス」
ダイバージェンスは、ローソク足(価格)が上昇しているのに対してオシレーター系の指標が逆に下に向いている状況、つまり反比例して逆行している状況のことを指します。
上記画像のようにローソク足の高値と高値、オシレーター系の高値と高値を線で結ぶと分かりやすくなりますが、このダイバージェンスが発生したときには、相場の終焉が近く転換点であると言われることが多く、上昇トレンドで買いポジションを保有している人ならポジションを手仕舞いたり、売り目線で相場を眺めていた投資家には売りでポジションを保有するチャンスになります。
ただ、もっと長い時間である長時間足では押し目にあたる部分に過ぎず、大きなトレンドの流れに流されてしまうこともあるので、相場の転換というよりは相場反転の可能性があるという理解に留めておきましょう。
もしもトレンドが終わると判断してポジションを保有しても、そのままトレンドが継続してしまって損失が膨らむ可能性があります。そういったシグナル通りに動かない、あるいは一時的な反転でトレンドが継続するといった弱点もあるので、一時的な相場で判断するのではなく、全体的な客観的に根拠がある他の状況に伴い売買は最終的に決めるのがオススメです。
安値圏で出現することが多い「コンバージェンス」
コンバージェンスは、後ほどお伝えするヒドゥンダイバージェンス・コンバージェンスと呼ばれるものと混合されて勘違いされることが多くなっています。
日本に先行して間違って伝わったため、誤った理解の人が多く、今日まで勘違いして認識している投資家が多くなっています。コンバージェンスとは簡単に言ってしまえばダイバージェンスの逆パターン。
つまり、ダイバージェンスが高値圏で発生するのに対し、コンバージェンスは安値圏で発生します。
ローソク足(価格)が下落しているのに対してオシレーター系の指標は上を向いており、上昇して逆行している状況を指します。
ローソク足(価格)の安値と安値を線で結び、オシレーター系の安値と安値を線で結んで比較してみると視覚的に分かりやすくなります。この逆行現象が発生した際には、相場の終焉が近く転換する可能性があるので、売りポジションを保有している人はポジションを手仕舞い、買い目線で相場を観察している人は買いでポジションを保有するチャンスになります。
しかし、これもダイバージェンス同様に大きなトレンドで発生した押し目に過ぎず、一時的に反転で大きなトレンドに流される可能性があるため、反転の兆しがある程度の認識で分析しましょう。
トレンド継続を表す隠れた逆行現象
ダイバージェンスとコンバージェンスの2つの逆行現象をお伝えしましたが、オシレーター系の指標には隠れた逆行現象が存在します。
コンバージェンスの説明でも触れたように、コンバージェンスと勘違いされがちなその逆行現象は、トレンドの終焉や反転の兆しといった2つの逆行現象と違い「トレンドの継続」を示唆するシグナルといわれています。
その逆行現象は「ヒドゥンダイバージェンス」「ヒドゥンコンバージェンス」と言われています。
ヒドゥンダイバージェンス
高値圏で発生するといわれているダイバージェンスと違い、ヒドゥンダイバージェンスは上昇トレンドの最中に発生します。
ダイバージェンスが上昇しているローソク(価格)とオシレーター系指標の高値同士を結んで確認するのに対し、ヒドゥンダイバージェンスは上昇しているローソク足(価格)とオシレーター系指標の安値同士を結びます。
つまり、上昇局面でローソク足(価格)の安値同士が切り下がっていないのに対し、オシレーター系指標の安値と安値が切り下がっている状態。この状態はオシレーター系では売られているのものの、買いの勢いは衰えておらず、再度買いの勢いが増すトレンド継続の上昇シグナルといわれています。
もちろんこれも、ダイバージェンスと同様にダマシのようなものがあるので、他のテクニカル指標と併用して使うように注意しましょう。
ヒドゥンコンバージェンス
ヒドゥンコンバージェンスはヒドゥンダイバージェンスと逆パターンです。
つまり、安値圏で発生するコンバージェンスと違って下降トレンドの最中に発生します。
コンバージェンスが下降しているローソク足(価格)とオシレーター系指標の安値同士を結んで確認するの対して、ヒドゥンコンバージェンスは上昇しているローソク足(価格)とオシレーター系指標の高値同士を結びます。
つまり、ローソク(価格)の高値が切り下がっているのに対して、オシレーター系指標の高値と高値が切り上がっている状態がヒドゥンコンバージェントなります。
これはオシレーター系では買われているものの、売りの勢いは衰えておらず、再度売りの勢いが増す下降トレンド継続のシグナルといわれています。このヒドゥンコンバージェンスもコンバージェンスと同様に他のテクニカル指標と併用してダマシを防ぐようにしておきましょう。
4つの逆行現象からみる相場
・ダイバージェンス
・コンバージェンス
・ヒドゥンダイバージェンス
・ヒドゥンコンバージェンス
この4つを紹介しましたが、この現象はオシレーター系の指標であるなら出現するシグナルです。
4つもあると混乱してしまうかもしれませんが、しっかりと理解して相場分析していきましょう。
実際に日本ではダイバージェンスとコンバージェンスを知っていても、ヒドゥンダイバージェンスを知らない人やコンバージェンスを勘違いしている人も少なくありません。高値と高値、安値と安値に線を結んで比較するこの現象は相場分析において非常に有効ですが、「無理やり」逆行しているような線の引き方だけはしないように気をつけてください。
あくまでも客観的に誰が見ても分かる逆行現象、そして他のテクニカル指標やラインと合わせて根拠を明確にしてエントリーをしていきましょう。
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