為替の価格はどう決まる?「円高・円安」の基本と分析への見方

FXでは、為替の価格を予測して差額を利益にする投資です。

この為替の価格は色々な通貨ペアによって異なる動きをしますが、FXをこれから始める初心者は基本的に自国の円(JPY)を含んでいる通貨ペアで取引することが多く、また情報収集をしやすいことからオススメです。

 

例えば、米ドルのUSDと日本円のJPYの通貨ペアでドル円(USD/JPY)がありますが、基本的な用語で値動きがどちらに進んでいるかで円安・円高という表現をすることがあります。

 

恐らく、学生時代やニュースなどで聞いたことがある言葉ですが、メディアでも大きく為替価格が動いた場合には「急激な円高によって一時手○○円台」という見出しで多く報道されたのを見たことがある人もいるのはないでしょうか。

 

外貨取引を経験したことがない人でも、円高や円安といった言葉を耳にした事があるはずですが、FXではこの円安と円高を理解することから始まります。

今回の記事では、FXの基本ともいえる円安と円高についてどういうものなのかを解説したいと思います。

 

改めて理解しよう「円高」と「円安」とは?

円高と円安ということは、学生時代に習った人も多く、ニュースや新聞などの経済情報を頻繁に報道されます。しかし、日常生活において為替価格や円高・円安による影響を気にする人は少ないはずです。

 

そのため、まずは円高と円安がどういう意味なのかを改めて理解しておきましょう。

 

円高

円高とは、例えば為替レートで米ドルと円の通貨ペアであるドル円(USD/JPY)の価格が、「1ドル=200円」から「1ドル=100円」になるような状態になります。

つまり、1ドルと日本円で購入するためには200円だったお金が、100円と安くなる状態です。

 

例では1ドル200円と必要なお金が200円で、半額の100円というのは極端に感じる人もいるかもしれませが、少ない金額の円で1ドルを購入でき、円の価値が高くなったことを意味します。

円の価値が高くなるため円高というわけです。

 

FXでは、ドル円のチャートが下降トレンドになって下がっている状態が円高になりますし、他の通貨ペアでも値動きが下がっている場合には基本的に円高になっていると考えておきましょう。

 

円安

円安は、前途の円高とは逆に円の価格が下がることを意味しています。

そのため、例えば「1ドル=100円」から「1ドル=200円」と1ドルを購入するために必要が日本円が増えた状態です。ドルに対して日本の円の価値が下がって、より多くの円を支払う必要があるので円の価値が低く円安と言います。

 

1ドルと交換するのに200円だったのものが100円と減っているのが円高、逆に1ドルと交換するのに100円から200円と支払うお金が大きくなるのが円安になりますが、数字が増えているのに円安ということで、勘違いして理解している人も中にはいます。

 

これはFXでの為替取引をするうえでは大切ですし、勘違いして誰かに言ってしまうと恥ずかしい思いをするのでしっかりと理解しておきましょう。

お金と食べ物の関係で見る円高・円安

FXのようなお金とお金の価値を追っていく場合に円高や円安と聞くとややこしく感じるかもしれません。

そのため、次は日本円と違うもので例えば見たいと思います。

 

例えば、1つ1ドルのハンバーガーを購入する際に、1ドル100円の価値があるのでハンバーガーが100円なら1つ購入するのに100円で済みます。

 

しかし、1ドル80円で円安の場合には、80支払うので20円のお釣りが発生します。

1ドル100円に比べれば80円と日本円で支払う額が減ったのが分かりますが、これは円の価値が上がっていることになり、円高になります。

 

そして、逆に円安であれば1ドル100円だったものが120円支払わないといけなくなり、ハンバーガーに対して日本円にして100円では購入できなくなりました。これは円の価値が下がって1ドル120円になっているので円の価値が下がって円安であることが分かります。

 

日常生活で気することは少ないですが、常に需要と供給で物価の価値は変わります。これをお金とお金で見た場合にも同じで、私達自国の日本円が円高・円安になっているのかというは経済的に大きく影響を与えます。

このお金とお金の価値が常に変動するのが為替相場であり、常に変化しつづけているので分析を行いつつも差額を狙って取引をするのがFXです。

 

円高・円安の仕組みは簡単ですので、しっかりと意味を理解しておきましょう。

 

円相場が円高・円安へ変動していくことで変わる企業の売上

円高と円安がニュースや新聞といった経済情報で頻繁に報告されるのは、私達の生活に大きく影響しているためです。

 

FX投資家にとって為替相場の見方を異なるかもしれませんが、日常においても円高と円安は非常に密接な関わりがあります。また、逆に日本の経済状況によって円高や円安になるという、為替市場に影響を与える場合もあるので、ファンダメンタルズ分析に該当しますが、経済要因や重要発言を気にする必要があります。

 

円高や円安が私達の直接的な関わりはありませんが、それでも日本経済全体でみたときには大きく影響あり、例えば日本は輸出国家ですが、1台1万ドルの車をアメリカに輸出した場合には、1ドル=200円であれば1台で売上が200万円になります。

 

ところが、1ドル100円と円高になった場合には、売上は100万円となり、売上が落ちる形になります。

輸出産業にとって円高は非常に大きくダメージになり、海外展開している大手企業や日本の多くの会社が影響を受けることになるので、直接な関わりはなくても間接的に影響が及ぶ人もいるはずです。

 

円高は日本に悪影響?円高で見る私達の生活

円高は輸出国家の日本において悪いイメージが思い浮かぶかもしれませんが、逆に日本に輸出される物が安くなります。

 

一般的な生活

円高になった場合には、海外から輸入したものが1ドル=200円のときには200円で購入できますが、為替の価格が変わって1ドル100円になった場合には100円で購入できます。

私達の日常生活において、円高はモノの価値が下がって購入できる量が増える形になります。しかし、会社員などの労働者絡みてみると、企業の経営状況に影響が発生します。

国内企業への影響

国内で商品を生産して国内で販売していく場合には、生産コストが低くなるので安い輸入品と価格競争をする必要があります。

例えば、中国などは人件費が非常に安く安価にモノを輸出でき、私達は多くを中国から輸入しています。おそらく、多くの人が中国製の商品を手にとって購入した経験があるはずです。

 

しかし、国内生産の場合では、海外から入ってきた商品の価値が下がるため、価格競争の負けやすく、社員の給料やボーナスが減ったり、場合によっては大手企業が大規模なリストラを行い従業員の削除をしなければならなくなります。

 

輸入企業への影響

輸出企業の場合には、逆に円安のときに比べると材料や原料を安く仕入れることができます。そのため、経費が削減でき、同じ価格で売る場合には多くの経費を削減できるので多く業績を上げることができます。

 

海外旅行では円高はお得

海外旅行の際には、外貨両替機を使ってその国通貨へ交換すると思います。

例えば、1ドル200のときには10万円をドルに換えた場合に500ドルで済み、1ドル100円の場合には1000ドルを手に入れることができるため、円高の際には海外旅行者から見れば得をする状況になります。

 

FXのチャートから見る円高と円安

ここまで円高と円安について説明しましたが、「〇〇円以下で円高」「○○円以上で円安」といった水準はなく、過去の状況を基準にして判断します。

 

例えば、FXでは通貨ペアをチャートを使って見ていきますが、売買においては売買開始時点よりも円高・円安のどちらになるか?といった考え方が多くなります。

 

下図はドル円のチャート画面になります。

売買開始時点では下降しているので円高方面に進みましたが、一時的に反発して円安になっています。

しかし、大きな下降トレンドの波に流されるような形で、最終的な売買終了時点では円安に進んでいるのが分かります。

 

このようなチャート画面で見てみると分かりますが、円高と円安は相対的な動きを見せます。相対的といっても、さらに数ヶ月や数年という長期間で考えると、大きく価格が変わっていきますので、私達の生活には少しずつ影響を与えていくことが分かるはずです。

 

ただ、長期チャートでも上記の画像のような一気に大きく上昇や下落した場合には、一時的に得をしたり損をするという状況が生まれやすくなるので、企業や日本経済は少なくない影響を与えることになり、その際にはニュースや新聞で報道されることが多くなるはずです。

 

FXで売買するときにも意識して考える

FXでは、日本円を含んでいない通貨ペアもありますが、あまりマイナーな通貨ペアや値動きが盛んな通貨ペアを避けるのであれば、日本円を含んだ通貨ペアを取引でする人が多いはずです。

初心者投資家であれば、おそらく取引することが多い通貨ペアはドル円やユーロ円といった通貨ペアが多くなることが多いので、値動きが上昇や下降している結果、円高と円安のどちらなのを意識してみましょう。

 

また、長い期間上昇し続けている場合には、私達の生活にも影響を及ぼす可能性もあるので、ぜひ為替価格からの影響や、逆に経済的な事情で円高・円安のどちらに傾くのか?ファンダメンタルズ分析に役立てられるヒントとしましょう。

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